この夏、5月の連休以来のツーリングに出かけました。昨年は東北を3日間巡ってきましたが、今年は台風、地震など不安があり大人しく日帰りで集落を散策してきました。
今回は夏の晴天に恵まれた日だったので、本能的に涼しい里山方面へ向けてオートバイを走らせました。目的地は群馬県の山と川に恵まれたところ。まずはツーリングの人気ルートで有名な嬬恋パノラマラインをのんびりと高原野菜を散策しながら走り、途中休憩しようと広い空き地を見つけバイクを停めたところ先客が休憩中。イギリス製バイクでソロツーリングを楽しんでいるという名古屋から来た方と暫し談話を楽しみました。「長野はいいですね。少し走れば気持ち良いツーリングルートがあり」「あの山は浅間山ですか?」, etc.
高原で休憩後、最初の目的地へ。群馬県吾妻にある重要伝統的建造物保存地区に選定された「六合赤岩地区」を散策しました。ここは養蚕が盛んであった集落で、いぶし瓦と漆喰壁で統一された自然風景に溶け込んだ集落でした。道は細く曲がりくねり、そしてアップダウンもある集落は造成などされず自然のままの良い雰囲気。丁度お昼ごろの散策だったのか、人影が見当たらず残念でした。夏の正午の晴れた日差しは強烈で、水分補給をしたいと思ったところ、本を無償提供している本小屋を発見。小屋前のベンチに腰掛け暫し水筒に入れてきた冷たい麦茶を飲みながら、静かな集落で目と耳を澄まし休憩していると、ガラス戸の開閉音や鳥のさえずりが聞こえてきました。人の営みと動植物の生活が調和しているように聞こえたのは私の思い過ごしでしょうか。そこには電子音の無い、とても癒しの場に思えました。
その後、集落の近くに「旧太子駅」があり向かいました。ここは昭和45年まで旅客として営業されていたようですが、その前は鉄石?運搬用の駅だったようです。
線路と並行して残っているコンクリートの構築物は恐らく鉄石(鉄粉?)を下の運搬車両に落とすための施設かと。帰り際にこの受付をしていた女性に近くの集落について話したところ、どうやら保存地区に住んでいる方のようでした。最後に集落の住民と話が出来て良かった!
この後、四万温泉で汗を流そうと考えていましたが、余計に汗が出そうなので帰ることにしました。帰りは草津温泉から志賀草津ルートを走り夕方帰宅。
20年前から今回のように細い路地を散策できる移動手段としてオートバイを乗り始めましたが、この日は道中「立ゴケ」しそうな場面も数回あり危険を伴うことに我ながら認識。帰路の頭の中ではオートバイを降りようか、もうしばらく乗り続けようか迷い続けた日でした。そしてその結論にはしばらく時間が掛かりそうです。