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命の洗濯2019秋 其の三2020.06.10

「10月6日」曇り後晴れ
早朝、岡山大学へ。休日のため学生はほとんど見かけないキャンパスに、カメラ片手にきょろきょろと散策しました。ここでの目的は岡山大学Jテラス(SANNA設計)の見学です。
緑の多いキャンパスに鉄骨の細い柱とガラスの壁と弧を描くような薄い屋根。雑誌で見た印象と違いキャンパス内に佇むこのテラスに一目惚れ!してしまいました。まるで森の中にいるような…建物の存在が消された印象です。当日は休日のため建物内に入ることができず、内部から体感できなかったことがとても残念でした。これは次回に持ち越しですね。


岡山を後に、広島県の福山市にある神勝寺に向かいました。ここは禅と庭のミュージアム「洸庭」が建築的には見所です。広大な敷地には茶室や入浴施設、食事処なども点在しています。入口には建築家:藤森照信氏設計の受付処も。お寺というよりテーマパーク?といった印象です。まずは洸庭で暗黒の禅?を体験しました。詳しくは説明しませんが、大海原に独りぼっち!といった感覚で、瞑想には程よい音と光と闇の演出に我を忘れることもしばしば。その後境内をゆっくり散歩し茶屋で一服した後、尾道へ向いました。




目的はラーメン。前回尾道を訪れた際、ここのラーメンが忘れられず、時間もお昼時ということもありラーメンを食べることに。尾道周辺の気になる建築物は前回ほぼ満喫したので「尾道ラーメン」の看板だけを目で追って車を走らせました。尾道という町は路地が多く山が海辺まで迫っている地域柄、駐車場探しに苦労します。そしてサイクリストの聖地「しまなみ海道」の出発点だけあって車に自転車を積んだ観光客をよく見かけました。いつか時間に余裕ができたら、ここから四国まで自力で挑戦したい。この後は車でしまなみ海道を堪能しました。(つづく)

命の洗濯2019秋 其の二2019.11.20

「10月5日」 晴れ
瀬戸内国際芸術祭2019が開催されている直島へ。海が近くにあり、大小さまざまな島が目の前に広がり、長野とは対照的な風景に遠くに来たと実感が沸きます。SANAA設計の「海の駅なおしま」を眺め、レンタサイクルショップへ。島めぐりは自転車がいいですね。まずは草間弥生作の赤カボチャに挨拶し、藤本壮介作の「直島パヴィリオン」を眺めながら島の地図を片手に行先を思案。地図を見ていると、あちこちに作品群が記載され芸術の島を実感します。





10月の瀬戸内海は日差しも強く、海もキラキラと光が奇麗です。急な坂道を自転車で走ると額から汗がほとばしり、日頃運動していない体が悲鳴を上げ始めていた時、丁度良いところに野立傘が。芸術作品の元床屋さん前のスタンドでマンゴージュースを飲みながら、しばし心地よい風を感じつつ作品を眺めていました。途中、石井和紘設計の直島幼稚園も遠くから俯瞰し現在思案中の保育園の構想に思いを巡らせる。今回初めて知ったのですが、直島は石井和紘氏設計の建築が多かったのですね。直島の庁舎もいい感じです。





そして隣が今回目的のひとつ、三分一博志設計の「直島ホール」。屋根の頂部に風を通す仕掛けがあり、ホール内を負圧にし、腰壁から風を取り込むという省エネを試みた建物です。


三分一博志氏は、昔訪れた犬島アートプロジェクトで知ったのですが、そこに設計者の挨拶文としてこんな文面が描かれていました。
(最後の写真は犬島アートプロジェクト)

「今までかえりみられることのなかったもの、捨てられてきたものに新たな価値を見出し、地球と知的な関係を築いていくこと。それが建築として表情をあらわしたとき時代を超え親しまれていくと信じている。」 と (つづく)

命の選択2019秋 其の一2019.11.05

「10月4日」豪雨のち快晴
車に大量の荷物を詰め込んで7泊8日の初日です。
長野市から600km先の岡山を目指して早朝暗い時間に家を出たのですが、
長野県を抜けるまでの高速道路は雷雨で視界不良?!
それが東名高速を走る頃にはすっかり天気が良くなり、
途中新しくできた宝塚北サービスエリアに寄った時の事、最近のSAはすごい!
パラドールみたいな外観に、料金設定高めなパン屋さんと着飾った紳士淑女たちも(気のせいかな)。
遠方への旅はこんな文化の違いや話し言葉(方言)の違いがなぜか楽しいものです。
と ここまでは道中の話です。

岡山に着いて、まずは「岡山後楽園」を訪問。
岡山は今回で4度目の滞在なのですが、日本三名園のひとつ「岡山後楽園」は初めてです。

この後楽園は、雪吊りが特徴で木々の多い金沢兼六園と違い、
広い芝と池の庭園といったところでしょうか。
それが「月に後楽園」と言われる理由なのでしょうね。
ん~個人的には変化に富んだ兼六園に一票!

隣の岡山城にも立ち寄りましたが、ここはコンクリート城でした。
第二次世界大戦で焼失してしまったのが残念です。

ホテルで一休み後、岡山の飲食街に繰り出し、岡山お好み焼き店へ。
汚い(失礼)店内にも拘わらず客でいっぱいの暖簾を躊躇なくくぐり、まずは牡蠣お好み焼きを注文。
落ち着いて店内を見回したら、我々は異邦人?と思ってしまうほど外国の方々に囲まれていました。
髭面のバックパッカーらしき欧米風青年が、おぼつかない箸を持ち旨そうにお好み焼きを口に運び、
隣席のおひとり様韓国人の青年は高価なカメラ片手にお好み焼きの写真を撮り、
大阪系のおばちゃま達は日本語とは思えない大阪弁で…、
イスラム系のペアは喧嘩したのか険悪な雰囲気。
食事と共に人間ウォッチングを満喫してしまいました。
もちろん「牡蠣おこ」最高でした。

(つづく)

命の洗濯2019 秋 序2019.10.14

命の洗濯2019 秋
昨年は何かと忙しく実施できなかったシリーズ復活です
今回は瀬戸内国際芸術祭の鑑賞を兼ねた旅です
旅の様子はこれから少しずつアップします

キャンプスタイルと住宅の変貌2019.09.11

昔の話ですが、キャンプに良く行ったものです。当時は小さな車に大きなキャンプ道具や自転車まで積んで実に目立ったキャンプ?でした。ルパン三世のフィアット500の屋根に大きな荷物を積んだような格好といえば想像し易いでしょうか。20代の若い頃のキャンプだから遊び道具満載で、ただそれがお洒落だと勘違いし、キャンプのスタイルを醸し出すだけの、思い起こせば恥ずかしいキャンプでした。
(写真は事務所の窓に張っている私の好きな絵です)
そして最近またキャンプを始めるようになりました。今流行っているのですね。今度は昔と違い、オートバイに必要最小限の道具を積んでのキャンプです。昔と対照的ですね。バブル時代から3.11の震災を経て人々の価値観も変わり、当に時代の変貌を感じます。

この週末オートバイのイベントがありキャンプを兼ねて参加してきました。周りを見渡すとテントはコンパクト、そして夫婦別寝スタイルの2個テントまで登場。はたまたお母さんグループのキャンプ群まで出現したのにはびっくりしました。キャンプといったら男の遊び!と思うのは昔の考えなのですね。興味深く観察すると、雰囲気がまるで住宅のようなのです。テント周辺の木立を利用し、簡易物干し場をロープで造り、子供の洗濯物が見事に干されていました。お母さん方は合理的だな。
一方住宅事情に目を向けると、住宅様式の変化がキャンプスタイルにも影響していることを感じます。個の重視、シンプル、多目的空間に張り付く個室空間。そしてキッチンが幅を利かせている共用空間。使う材料はバラック(ワイルド)的な仕様がもてはやされ、仮設的な住宅がキャンプと連想させます。住宅とキャンプは共通点が多いですね。両者共暮らしの一部ですから当たり前ですよね。あ~キャンプサイトがまるでシェアハウスに見えてきました。10年後のキャンプがどのような様式になっているか想像が難しいですが、自分の設計する住宅は流行を真似ただけの薄っぺらい住宅にはしたくないと、キャンプ場の風景を眺め改めて感じた休日でした。

 

アルキメデスの大戦2019.09.03

先日久しぶりに邦画を観てきました。映画館で邦画を観るなんてほとんどありませんが、なかなか設計者として共感が持てた映画でした。子供の頃、戦艦大和なる本を親に買ってもらいスペックを暗記するほどその本を眺めていたことをこの映画を観て思い出しました。今で言うオタクですね。
話は変わりますが【忖度】最近の社会ではこんな言葉に翻弄されていますね(私だけ?)この映画にも既に忖度が存在していたように感じます。というかいつの時代にも忖度は存在していたのでしょう。

菅田将暉」演じる天才数学者が戦艦の設計をすることは非現実的な設定ですが、忖度で動く日本の上層部と対峙するように何が大切なのかを考え物を創る(創りたい)という情熱が映画を通して伝わってきます。寝る間も惜しみ、食事もそこそこに設計に集中する。設計者として考えさせられるシーンでした。
私はというと残念ながら最近こんな情熱的な作業はしておりません。「予算が」「納期が」などは勿論大切なことですが、そうでなくもっと本質的な設計情熱、胸の奥底から湧き出る気合のようなもの。そんな気持ちをもう一度取り戻したい!そう思った映画でした。

命の洗濯2017年春 其の三2018.03.01

【5月5日 晴れ】

この日は相棒をバイクの後ろに乗せ、滋賀県彦根から和歌山の高野山へと走りました。高速道路をタンデムで走るのはつまらないものです。晴れていることだし、景色を堪能しながら一般道をのんびり走ることにしました。ホテルを出て忍者の里でもある甲賀-伊賀を走り、途中狸の焼き物で有名な信楽にも少しばかり立ち寄り、奈良へ入りました。
奈良は寄りたい寺社仏閣が多く、走っていると道路標識の観光案内看板が私を誘惑してくるのです。ただ、道路はいつも渋滞で、ここを走るのは好きではありません。
でも奈良は好きです。大和三山でもある「香具山-かぐやま」「畝傍山-うねびやま」「耳成山-みみなしやま」の案内を目にすると、なぜか百人一首を思い出します。学生時代に暗記させられた歌ですね。

渋滞も抜け順調に和歌山県に入り、山道を前方の車に合わせて走っていると突然大門が姿を現しました。(写真は2017年10月の再訪時に撮ったものです)

大門を見学をしたいと思ったのですが駐車場が無いので先へ進み、中門の前にある駐車場へバイクを停めました。中門の先に根本大塔の朱色が鮮やかに見え、とても華やかな印象です。桜の花もまだ残っており、桜と大塔と金堂から聞こえる経の合掌が五感を刺激します。金堂では黄金週間限定?で結願を体験しましたが、周りは欧米観光客が多く、異教だろうな、なんておせっかいな事を考えながら貴重な体験をしました。

金剛峰寺を見学しご朱印を頂き、奥の院へも立ち寄りたいと考えていたのですが、帰りの時間を考え山を下りる事にしました。(奥の院は2017年10月に再訪できました)

細い山道を九度山まで下ってきました。真田丸で知った地名ですが、道路には真田六文銭ののぼり旗が風になびき、観光地化された印象を受けます。のぼりに釣られ真田屋敷後を見学。瓦など至る所に六文銭が刻まれ、今の大量生産の工業製品には無いオリジナリティーに手作り感を感じました。(つづく)

命の洗濯2017年春 其の二2017.10.24

「5月4日 晴れ」

宿泊地 彦根からオートバイで京都へ向かいました。相棒を後部シートに乗せて…。

京都は連休ともなると観光客で混みそうなので早めにホテルを出て、先斗町にあるオートバイ専用駐車場に滑り込みました。この駐車場は屋根付き、囲いあり、そして大型ロッカーありの便利な駐車場です。無事オートバイを駐車し、近くのレンタサイクル店で自転車を借りました。京都は自転車に限ります。まずは四条通りのVUITTONを建築ウォッチング。ガラス越しの金色に輝く(風に見えた)ファサードの中身はアトランダムなサイズの木材だったことにびっくり。周りでこんな見学をしているのは恐らく私だけ。

四条通りは人混みでごった返してきたので自転車で空いている路地を気持ち良く漕いでいると東本願寺が見えてきました。ここは修学旅行以来ですが、今回の目的はこのお寺の地下にあります。
古い建物に近代的な建築を地下に隠したデザインは、ヨーロッパの旧市街改修に似ているように思います。(街並みを保存しつつ快適に暮らす)それにしても京都のお寺はお金があるのでしょうか。この地下がすごいことになっております。 円形コンクリートの内部が大きな視聴ホールです。このホールで説法を聞きながら暫しのウトウト…。
続いて建築家 内藤廣氏設計の「とらや」で休憩。中庭のある外テラスで春の気持ちよい風を感じつつ、建築的なディティールをキョロキョロと挙動不審のような振る舞いで鑑賞しつつ和菓子を堪能しました。
京都御所を見学しながら「阿闍梨餅」でお土産を購入。旅行前に悪友が「京都といったらこれだろー!」と力説するので寄ってみましたが確かにお薦めです。

そして青蓮院(しょうれんいん)へ。門前には大きな楠がまるで仁王のような形相でそそり立っています。この楠は天然記念物のようです。
ここは青い蓮の襖絵がお薦め。あっ 私的には ですが。
院内にある好文亭を横目に庭園を散策していると、竹の小路で海外の旅行客が写真撮影に群がっていました。青竹もなんだか京都らしいですね。

最後に相棒が行きたいという南禅寺へ。これまた古い社寺に近代構築物(水路)が良く合います。ここも写真撮影の旅行者で落ち着けなかったので、当日の写真ではなく、以前早朝に訪れた時の写真を。「冬はつとめて…」そう枕草子で読まれている一文ですが、お寺の参詣は早朝がいいですね。(つづく)

 

命の洗濯2017 (秋)序2017.10.14

命の洗濯(春)と(夏)が未完の状態ですが、(秋)バージョンも手付かずの状態です。時間を見つけて遠い過去を思い出しながら完成できたらと思っています。
こんな状態ですが、命の洗濯2017(秋)の触りだけ…
今回は岐阜から滋賀県、奈良そして和歌山まで足を延ばしてきました。

命の洗濯2017 夏(序)2017.08.17

8月17日 本日から平常通り事務所は業務開始です。
お盆期間はあまり天気が良くなかったですね。長野も涼しかった様子。
私はというと、あえて暑い地方に出向き、リフレッシュしてきました。
「命の洗濯2017 春」の記事が未完のため、今回旅の記事は 後ほど

夏の思い出づくり2017.08.03

何でしょうかね。「夏の思い出づくり」って。
これをしないと秋が来ないような気分になるのは。
もう8月というのに珍しく何の準備もしないまま
事務所の机に向かって図面を描く日々。
ジリジリと照りつく太陽を背に、ひたすら目的地に向かって走り
ヒグラシの鳴き声を聞く頃、そろそろ宿に行かないと。
そんなささやかな夏休みをいつも過ごして来ました。
だから今非常に焦っています。

ミホミュージアム創設者 小山 美秀子の言葉で
「いいものを見なさい」
「いいものに触れなさい」
たぬきの焼き物で有名な信楽にあるミュージアム
この言葉が展示されていました。
「いいもの」の概念は時代背景により違ってきていると思いますが、
何か心に訴えかける経験(体験)は大切かと。
そして こんな経験は夏に限る。
と常日頃思っていること。

そろそろ準備しないと…