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キャンプスタイルと住宅の変貌2019.09.11

昔の話ですが、キャンプに良く行ったものです。当時は小さな車に大きなキャンプ道具や自転車まで積んで実に目立ったキャンプ?でした。ルパン三世のフィアット500の屋根に大きな荷物を積んだような格好といえば想像し易いでしょうか。20代の若い頃のキャンプだから遊び道具満載で、ただそれがお洒落だと勘違いし、キャンプのスタイルを醸し出すだけの、思い起こせば恥ずかしいキャンプでした。
(写真は事務所の窓に張っている私の好きな絵です)
そして最近またキャンプを始めるようになりました。今流行っているのですね。今度は昔と違い、オートバイに必要最小限の道具を積んでのキャンプです。昔と対照的ですね。バブル時代から3.11の震災を経て人々の価値観も変わり、当に時代の変貌を感じます。

この週末オートバイのイベントがありキャンプを兼ねて参加してきました。周りを見渡すとテントはコンパクト、そして夫婦別寝スタイルの2個テントまで登場。はたまたお母さんグループのキャンプ群まで出現したのにはびっくりしました。キャンプといったら男の遊び!と思うのは昔の考えなのですね。興味深く観察すると、雰囲気がまるで住宅のようなのです。テント周辺の木立を利用し、簡易物干し場をロープで造り、子供の洗濯物が見事に干されていました。お母さん方は合理的だな。
一方住宅事情に目を向けると、住宅様式の変化がキャンプスタイルにも影響していることを感じます。個の重視、シンプル、多目的空間に張り付く個室空間。そしてキッチンが幅を利かせている共用空間。使う材料はバラック(ワイルド)的な仕様がもてはやされ、仮設的な住宅がキャンプと連想させます。住宅とキャンプは共通点が多いですね。両者共暮らしの一部ですから当たり前ですよね。あ~キャンプサイトがまるでシェアハウスに見えてきました。10年後のキャンプがどのような様式になっているか想像が難しいですが、自分の設計する住宅は流行を真似ただけの薄っぺらい住宅にはしたくないと、キャンプ場の風景を眺め改めて感じた休日でした。

 

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