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西条八十 僕の帽子2017.05.22

作家 森村誠一「母さん、僕のあの帽子、どうしたのでしょうね」
そんな小説―人間の証明―の舞台ともなった霧積温泉 「金湯館」へ行ってきました。

釜飯で有名な群馬県の横川から軽井沢へ抜ける旧道(国道18号線)を外れ、細く荒れた山深い道を霧積川に沿って走ること30分、やっとの思いで駐車場に到着しました。そこから登山道の急登を歩くこと30分、眼前に金湯館がようやく見えてくるほど山深い秘湯です。
この時期としては気温30度と夏のような陽射しを受け、少しばかり汗をかいた身体には、温泉が、それも温めの温泉がいいですね。ここは正に湯温40度以下の丁度良い湯加減。秘湯だけあって入浴の先客はお一人だけ。「やあ」とヒトコト言葉を交わし、温めの湯船にしばし身体を預け「ふ〜」。外を見ると奥深い山と近い木々が秘湯を演出してくれます。
「静かだなあ」「なんだか鼓膜が圧迫されるような静けさですね」と森村誠一が書いているように、今回訪れた温泉は少し寂しく、そして味わいのある温泉宿でした。

 

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