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梅 と 桜2021.04.09

春の花が咲く季節はいいですよね。この季節は事務所へ歩いて通勤しています。といってものんびり歩いて20分程度でしょうか。この季節、朝は凛とした空気が気持ち良いのです。3週間ほど前から長野でも梅の花が咲きはじめ、続いてソメイヨシノも花を咲かせました。そろそろ若葉が芽吹く季節となりますね。で、歩いていると住宅の庭木にどうしても目が向いてしまうのです。仕事柄なのでしょうか。
通勤途中の道沿いに、あまり多くは無いのですが庭木に桜を植えている住宅を見かけます。季節を感じる木があるといいですね。
私の生まれた実家でも庭には梅の木がありました。子供の頃は花などに勿論興味などなく、季節を木々で感じる事もなかったのです。
話を通勤途中の庭木に戻しますが、今朝歩いていて感じたのは住宅にソメイヨシノがどうしても私には馴染めないのです。なぜでしょうね。日本家屋といえば平屋の住宅に小さな庭があり、そこには梅のうねった枝が道路側に迫り出す風景が頭にはあるのです。生まれ育った庭の梅が原風景となって心に焼き付いているのか。

ソメイヨシノはもともと人工的に創られた桜かと記憶しています。どうもここに引っ掛かりがあるのか?ソメイヨシノは公園の木ならいいのか?でも神社やお墓を見守るように咲いている桜は心惹かれるし…。写真は今朝撮った写真です。ここは通勤途中に立ち寄る神社ですが、こんな桜はいいですね。通勤では住宅の庭木桜と神社の桜を見比べ、住宅に桜は馴染めないものか?こんな事を考えながら歩いてきました。

桜(ソメイヨシノ)が住宅に馴染まない理由、今回通勤中の議題の結論は相変わらず持ち越しとなりました。(枝ぶりと建物-屋根のバランスによるものなのかな?)とブツブツ。

住宅が完成しました2021.03.24

コロナなどの影響で工事期間が3ヵ月伸びてしまった住宅がようやく完成しました
浅間山が綺麗に望めます…が北方面なのが残念です

キッチンの壁にモールテックスという特殊な塗材を施して油汚れ対策を施しました

2階の書斎からリビングが良く見えます。まるで司令塔のよう

ひかり保育園(長野市)が間も無く完成します2021.03.02

コロナの影響もあるなか、何とか予定通り4月からの認定保育園に向けた園舎本体が完成しました。
残りの植栽工事を今月完了させると、いよいよ子供たちはこの場所での思い出が原風景となり心に刻まれるのでしょうね。
今月の植栽工事が残っていますが、もうひと頑張りです。

ほぼ日手帳2021.02.15

20年ほど使ったシステム手帳が少しずつ色褪せ、いつの間にやら綻んで、意を決して2021年から新しい手帳にした。「ほぼ日手帳」と呼ばれるもの。-ほぼ-という大雑把な名前に惹かれたこの手帳はスケジュールと毎日何かを記録する項もあり、日記の様に使えるところが気に入り購入した。体裁は気にせず感じたことや考えている事など文字と下手な絵を取り混ぜ記録し始めて1ヵ月、恥ずかしくてお見せ出来ませんが相変わらず字が汚い(下手な)のが気になります。
背後にあるノートは仕事用ノートで打合せた内容をメモするためのもので後からの読解に苦労してます。
なかなか時代に反してアナログですね。

命の洗濯2019秋 其の五2021.01.05

「10月8日」曇りのち晴れ
呉にあるホテルで朝を迎えたのですが、周辺の大和ミュージアムはじめ博物館は残念ながら休館日でした。仕方がないので予定を変更し急遽広島市へ向かいました。地図を見ると広島市街は呉からひと山超えた先。グーグル先生頼りに目的地へ向かったのですが、細い道や大通りをいきなり右折の指示があり冒険のドライブを楽しませてもらいました。広島市街でまず車を宿泊先のホテルに停め、荷物をホテルに預け広島市街の大通りを散策しました。ホテルからのんびり大通りを歩くこと15分程で原爆ドームがある平和記念公園に到着しました。修学旅行以来の原爆ドームが今も変わらず建っており少し感激。広島平和記念資料館の前には多くの観光客がチケットを求め長蛇の列でした。原爆の惨状を見学に来たのでしょうか、海外から来た観光客が日本人より多く感じます。ここはインバウンドもまだ少なかった40年前と違うところでしょうね。私も大柄な観光客と共に丹下健三設計のこの記念館の見学と展示物をじっくり見ながら敗戦に追い込んだ原子爆弾の脅威を目の当たりにしました。少し前に「アルキメデスの大戦」という映画を観た影響もあり興味深く見学できました。




その後広島で旬な「おりずるタワー」を見学して、お昼にお好み屋さんの暖簾をくぐり広島風の味を堪能しました。広島での目的のひとつが「世界平和祈念堂」の見学です。ここは尊敬する建築家の故村野藤吾氏が設計した教会なのです。

装飾がきれいな銅製の扉を潜り教会内に入ると正面にはキリスト像、そしてステンドグラスが我々を出迎えるかのようでした。しばらく木製の長椅子に腰を掛け室内を見回すと、一人で椅子に座っている異国の観光客らしい女性が涙を拭っている姿を目にしました。原爆による大量死を嘆きイエスに祈っているかのようにも感じ、ここはそんな人々のための教会なのかもしれませんね。そしてもう一方、カメラマンらしき人がひとり大きな三脚を抱え丁寧に写真撮影に精を出していました。私も見習って、遠慮がちに、でも大胆に写真を撮り始めました。


命の洗濯2020 秋 序2020.12.02

楓の葉が少し赤くなり始めた京都へ
観光客が少ない京都へ
コロナが少し落ち着いていた京都へ
今回は車で訪れました
命の洗濯2019 秋を書き終えたら 詳細はアップしたいと…

文化の違いでしょうか?2020.10.22

〆切物件をひとつ終え、先週は久しぶりの休日でした。
11年事務所の車として働いてくれたジムニーが壊れ、新しく迎い入れたフランス嬢で昨年初めて訪れた「魚沼の里-みんなの社員食堂」を再訪。道中見つけた茅葺の神社で日本とフランスの対比をカメラでパシャリ!湿度を感じる日本家屋と、さっぱりとしたフランスの車がどことなく対峙しているようで、そうでもないような…
屋根を大きく開けた車で秋空の気持ち良い一日を満喫できました。

ハスの実2020.10.20


設計仲間とプロポーザルコンペに参加した時、建築地の隣に佇んでいたハスです。
綺麗に南を向いていたハスが実を付けていました。実物を見るのは初めてでしたが、色も形もプロポーションも全て綺麗です。こんな有機的な建築が出来たらいいな。そう思いました。昔映画で見たETの宇宙人の子に何となく似てませんか?

保育園が上棟を迎えました2020.09.28

今月の上棟(その2)
9月のお日柄も良い大安の日、保育園が上棟しました。
昨年暮れから各種申請に始まり、コロナ禍の5月連休が終わった頃、設計図の作図も終了した保育園です。


命の洗濯2019秋 其の四2020.09.21

「命の洗濯2020夏-東北」を計画していましたが…
やはりはコロナ禍の影響で中止としました。
で、一年前の「命の洗濯」も書き終えていないのに時期尚早でしたね。 記憶を辿って….

「10月7日」晴れ
尾道から「しまなみ海道」そして「とびしま街道」を走り広島県の呉に向かいました。前日から福山市のホテルに宿泊したのですが、マンションからホテルへとリノベーションした宿泊施設としては珍しいケースかと思い興味本位で予約を入れ体験宿泊しました。部屋に入った瞬間は「ん?普通のアパートにベッドを置いただけか~」と感じたのですが、浴室は少し快適で、1階のレストランバーが居心地良く、なかなか快適なホテルに思うようになってきました。これは今後を見据えた設計アイディアの参考になりますね。そして翌朝、1階のバーで食べる朝食とオレンジジュースが美味く気持ち良くホテルを後にしました。

車に荷物を積み込み、まずは尾道の隣島「向島」で寄り道。というのも尾道駅の土産店で店主から「うしおチョコレートが絶品、 ぜひ立ち寄ってみて下さい!」などと言われ、ついついその気に。ここ瀬戸内海に浮かぶ島々や四国の地形は起伏が激しいのが特徴ですが、ここ向島も細い道と急坂の連続で「あれ~道間違えたかな?」と思う荒れた道を走り、行き着いたところは観光地化されていない見晴らしの良い場所でした。ここに「うしおチョコレート工場」はひっそりと建っていて、ゆっくりと時間が流れているようで癒しスポット満載な工場です。うしおチョコレートはチョコにしてはちょっと高価ですが、六角形の包装とデザインが気に入りご近所縁者の分まで購入しました。


続いて因島の発酵パークに立ち寄り、それから生口島に渡り「未来心の丘」がある耕三寺へ。後になって判ったのですが、ここ耕三寺にある博物館には「佐竹本三十六歌仙」の1枚が展示されていたようです。元々は絵巻でしたが、海外流出防止策として絵巻を切り分け、それを複数の資産家に売却、保管依頼した経緯があり、以前から興味あった絵なので博物館に立ち寄らなかったことを今になって後悔しています。

耕三寺は日光東照宮のようですね。この境内には「未来心の丘」という大理石で作った彫刻があります。お寺にはどうかと思いましたが、なかなか瀬戸内海が地中海に思えてきました。

続いて隣の大三島に渡り昼食に何か旨いものがないかネットで探し「大漁」というお寿司屋さんに辿り着きました。ここは値段が安くてびっくり!記憶が定かでないのですが、ちらし寿司で500円程度かと記憶しています。
そしてお昼を食べ外に出ると、隣の神社でなにやら人だかりが。気になって覗いてみると、なんと「ひとり相撲」を披露しているではありませんか。この一人相撲は大山祇神社の境内で毎年秋に行われる愛媛県の無形民俗文化財らしく、偶然に見ることができ良い記念となりました。

この神社の四国寄りの突端に宗方という港があります。この港から岡村島へ船で移動しないと、呉へは行けません。一日数便と本数が少ない連絡船に車を乗せての移動ですが、乗船時間も差し迫っているというのに、この大三島には建築家が自ら設計した「伊藤豊雄建築ミュージアム」があり、ここも外せません。少し車のタイヤを鳴らしながら…(イメージです)建築ミュージアムにたどり着くと、なんと休館日!数台のバイカーもツーリングで立ち寄ったのでしょうか、残念そうにしばらくミュージアムを眺めて走り去って行きました。私も早足で施設を回り写真を撮って港に向かいました。

連絡船に車を載せ到着したのが岡村島。小さな島です。ここには御手洗という古い町並みが残っており、この集落が発祥といわれる「SCHOOL」通学路の看板の原型が今も路地に残っています。この看板に描かれている子供は随分と足の長いですねー。羨ましい!




人がほとんど見かけないこの集落で、なぜか飼い猫が私に近寄って、離れようとしないのです。一緒に遊んで欲しかったのでしょうか。しばし戯れ~。

地方へ旅行すると文化の違いを目にします。果物だったり、お土産や景色など私の住んでいる長野市とはずいぶんと目にするものが違います。今回初めてみかんやレモンの木を見たり、これも旅行の醍醐味ですね。

集落を丘の上から陽が西に傾くまで眺め、とびしま街道を呉に走らせ夕方ホテルに到着しました。ホテルで少し休んだ後、近くの若者が集まるバルのような居酒屋で、飲めもしないアルコールを嗜みながら、店員と少し雑談して呉の夜は更けていきました。



(つづく)

 

 

 

住宅が上棟を迎えました2020.09.17

今月の上棟(その1)
コロナ禍の影響で着工が少し遅れた住宅工事も、ようやく今月上棟を迎えました。帰り道いつも高速道路から綺麗に見える夏の浅間山が今月は少し涼しそうに見え、季節が変わったことを感じます。

事務所の椅子に座っていると季節に疎くなるばかり…
「えっ 今日は暑かったの?」「夕立凄かった??」なんて のんきな言葉も出てしまいます。

芸妓はん 舞妓はん2020.08.22

京都は好きな町です。
何回でも訪れたい場所なのですが、今やコロナ禍でなかなか行けない遠い町になってしまいました。



悶々としていたこの時期の週末、撮り溜まっていた番組で京都祇園の芸妓「沙月の四季」というTV番組を見ました。
15歳から舞妓となり今や祇園で7年連続一番人気となった芸妓のはなし。
著名人、文化人と会話を楽しみ、指名があれば一日複数回芸妓として座敷に足を運ぶほどの人気らしい。その人気の秘訣は舞の所作と接客にあるようだ。舞での手先の動きが美しく、会話を楽しくできるところに好感を持たれている。相手を楽しくさせる努力はせず、自分が楽しむことに徹すれば、自然と楽しい場となり、それが相手にも楽しさが伝わると。



これを設計の仕事に置き換えると、わくわくするような、あるいは家族が楽しく過ごせる家とするため、その建物を設計者が建て主となって楽しく真剣に設計に取り組むことでしょうか。いつも納期に追われ、深夜に及ぶ設計作業では楽しい設計作業とは言えませんね。反省です。
そして今回一番の見どころは「花かんざし」ちょっと女々しいでしょうか。いやそんな事はないのです。実に奥が深い。身に着けるかんざしが毎月(12回)変えることにも驚きでしたが、季節に合わせたかんざしのデザインが実に美しく日本の伝統文化が色濃く残り、細かな職人技に引き付けられました。
今まで京都といえば社寺仏閣を中心に歩き回っていましたが、京(日本)文化である伝統的な作法に焦点を当てた町歩きも良いものですね。
お茶屋遊びは到底叶わないにしても、今度は違った角度で京都を歩ければ….きっと設計の仕事にも役立てそうです。