身の丈に合った人間的な暮らし2016.01.27
写真家による竣工写真撮影の立ち合いをしてきました。正攻法で撮影する写真家に対して、こちらは日常の目線を意識して撮影を試みました。設計の時には気が付かなかった思いもよらない発見があったり、また少しばかりの反省点もあったりと、住宅の設計は奥が深いですね。考える事が無限大といったところでしょうか。
話は変わりますが、最近の傾向(私もですが)として贅沢な物に溢れた暮らしから、厳選したアイテムに囲まれた「必要最小限の家」の相談が増えてきたように感じます。設計進行中の物件でも25坪程度に抑えた住宅を目下奮闘しているところですがこれが難しいのです。「フランス人は10着しか服を持たない」という売れ筋の本を昨年斜め読みしましたが、住宅の場合はどうなのだろう?と考えを巡らせています。人工知能、ビックデータ、自動運転、ロボットなど今世紀は何かと夢のような未来が実現しそうな話で持ちきりですが、今の私のしている事はというと、より人間的な、あるいは人間の本質を探っているかのようで、ある意味逆を走っているようにも感じます。だからという訳ではないのですが、何にでも応えてくれるスマホからガラケーに変えた変人でもあります。人工知能による世界が人の気持ちも支配するような世の中にはならないでほしいものですね。